静岡銀行様

映像・音響設備
新本部棟「しずぎん本部タワー」建設に伴い「非常事態対策室」「役員会議室」「スタジオ」などに映像・音響設備を導入。

件名の概要と特長

静岡県を中心に国内外に店舗を広げられている静岡銀行様では、創立70周年記念事業の一環として、新本部棟「しずぎん本部タワー」(静岡市清水区)を2015年1月にJR草薙駅北に建設し、最新の環境対策や、情報通信技術(ICT)システムを導入。「非常事態対策室」をはじめ「役員会議室」「スタジオ」などに映像・音響設備を導入されました。

 

大規模災害への対策を強化「非常事態対策室」

静岡銀行様は、本拠地・静岡県が東海地震での防災対策強化地域に指定されていることもあり、「災害対策は経営の最重要課題」というお考えのもと、日頃から強い危機感を持って災害対策に取り組まれています。建て替え前の旧本館は築後約50年を経過して設備の老朽化が進んでいることから、創立70周年を機に「大規模災害への対応の強化」と「お客様サポートのさらなる強化」を目指して、新本部棟建設を計画。2011年3月の東日本大震災の発生により、改めて災害対策の重要性を再認識され、被災された金融機関にヒヤリングなどを行うことで、一層の体制強化を図られました。

 

その結果、各拠点の被災状況の把握や行員の安否確認、本部から各拠点への指示伝達などには、遠隔地ともフェイス・トゥ・フェイスでやりとりができる「テレビ会議システム」が有効だということを強く感じられ、導入を決定。地震など自然災害だけでなく、システム障害や事故、マーケットリスクなど、あらゆる事態にも対応できる施設として「非常事態対策室」を設置することになりました。

 

非常事態対策室では

  • 全177拠点をつないだテレビ会議映像
  • 各店舗に設置している約5,400台の防犯カメラ映像
  • テレビニュースや緊急地震速報
  • ネットワークやATMの稼働状況

などを各種情報の膨大な映像を大画面で表示して、情報の共有を容易にするとともに、まさに状況と情報の見える化を実現されました。

 

そこで、

  1. 多画面 (多種多様な情報を一挙に同時表示)
  2. 大画面(重要な情報は見やすく拡大表示)
  3. 高精細(細かな文字情報もシャープな表示で高い可読性)
  4. 広視野角(端の座席からでも鮮明で視認性に優れた映像)

という運用を可能とするため、TH-55LFV70Jで構築したマルチスクリーンシステムによる橫3台×縦3台のマルチスクリーンシステムが3基、導入されました。

 

静岡銀行様では、非常事態対策室を「情報収集エリア」「意思決定エリア」に区分して運用されています。

<情報収集エリア>
各店舗の状況などを一元的に収集。内容を精査・検討し、必要な情報や対策案を「意思決定エリア」に送ります。このエリアには、マルチタッチスクリーン液晶ディスプレイTH-65LFB70Jが設置され、表示した映像に書き込みを行いながら討議を進めることができます。
また、プロジェクターも設置されているので、書き込みも含めた映像をリアルタイムで拡大表示が可能。情報収集から対策立案までをスムースに進めることができるシステム環境を構築しています。

 

<意思決定エリア>
さまざまな情報や対策案などをもとに、最終決定が成される「意思決定エリア」には縦3面×橫3面のマルチスクリーンシステムが3基設置されており、多彩な情報を一度に見通すことができます。それぞれのマルチスクリーンシステムで、表示する内容をゾーニングすることで、必要な情報をすばやく見つけることができます。 また、災害対策や市場リスクなど、発生事態のタイプ別に表示する映像をプリセットしており、簡単なタッチパネル操作でシチュエーションに応じて必要な情報を表示できます。
通常は、非常事態対策室をスライディングウォールで区切り、会議室として活用。システムを扱う機会をできるだけ多くつくり出し、操作に慣れることで、緊急時の正確なオペレーションにつなげています。

写真:情報収集エリアにはマルチタッチスクリーンディスプレイを3台設置
情報収集エリアにはマルチタッチスクリーンディスプレイを3台設置。
写真:意思決定エリアにある縦3面×横3面のマルチスクリーンシステム
意思決定エリアにある縦3面×横3面のマルチスクリーンシステム。
写真:機器操作卓、タッチパネル画面操作の簡単なインターフェイスを構築
機器操作卓、タッチパネル画面操作の簡単なインターフェイスを構築。

役員会議室

取締役や執行役員など経営陣のスムースな議論をサポートするため新本部棟に設けられた5室の役員会議室には、当社製DLP方式プロジェクター、マルチタッチスクリーン液晶ディスプレイが採用されています。 メインに使用されている第1会議室には、主映像表示装置としてリア投影方式で150インチのスクリーンを導入。プロジェクター本体をバックヤードに設置するため、スッキリしたインテリアと静かな室内環境を実現。落ち着きのあるスマートな会議室を構築しています。プロジェクターにはテレビ会議システムを接続。臨場感に満ちた大画面映像で、遠隔地とつながり、重要な指示や命令を確実に伝達できる。また「非常事態対策室」の天井に設置された俯瞰カメラの映像を確認できるため、会議中でも対策室の状況を把握できます。
また、第1会議室には、画面に自由に書き込めるマルチタッチスクリーン液晶ディスプレイTH-65LFB70Jも設置。ホワイトボードとして活用するほかにも、画面に表示した各種資料や映像に書き込みを加えることも可能。書き込んだ内容はデータとして保存できるため、静岡銀行様が推進する会議のペーパーレス化にも大きく貢献しています。

写真:役員会議室 スクリーンの裏側にDLP方式プロジェクタ―を設置
役員会議室 スクリーンの裏側にDLP方式プロジェクタ―を設置。
写真:リア投影方式で150インチのスクリーンを導入
リア投影方式で150インチのスクリーンを導入。
写真:会議の様子はHDインテグレーテッドカメラで撮影
会議の様子はHDインテグレーテッドカメラで撮影。

スタジオ

新本部棟には、静岡銀行様行員向けビデオニュースや広報用映像を制作するために、フルハイビジョンに対応したビデオスタジオを新設。収録用機材には、当社放送・業務用映像システムP2HDシリーズとプロフェッショナルディスプレイが採用されました。
スタジオはリアルタイムにクロマキー合成を行う「バーチャルスタジオ」になっており、収録した映像に背景画像を合成して完成となります。
収録スタジオには、映像確認用モニタとしてTH-42LF60Jを設置。合成処理された映像を確認しながらビデオ収録ができます。
編集室にもTH-42LF6Jを導入。ビデオ編集ソフトで使用する数多くのウィンドウやプレビュー画面を1台のディスプレイに表示します。

写真:ビデオニュースや広報用映像を制作する収録スタジオ
ビデオニュースや広報用映像を制作する収録スタジオ。
写真:スタジオ編集室
スタジオ編集室
写真:放送・業務用映像システム P2HD
放送・業務用映像システム P2HD

お客様の声

新本部棟完成後、非常事態対策室には、県・市など自治体や、他の企業からの視察が相次いでおり、非常に注目される施設となっています。導入いただいた27台の55V型液晶ディスプレイによるマルチスクリーンシステムは、12.3V型相当(ディスプレイ1台で20分割画面表示時)から165V型相当(3台×3台マルチスクリーン表示時)までの幅広い表示方法に対応。加えて、細かな文字もクリアに表示する高精細映像と広視野角で、さまざまな情報の可読性に優れている点なども含めて、社内でも高い評価をいただきました。
新本部棟建築プロジェクトチーム統括責任者 中村部長様からは「もし、今回のシステム導入がなければ、全拠点に何百回と電話やFAXを入れて指示を与えることになり、スムースな意思伝達が行えません。一刻を争う非常事態時だからこそ、映像で全拠点とつながり、情報を交換・共有して事態に対処することが必要です。こうしたことからも、今回、非常に満足のいくシステムが導入できました」と、ご感想をいただきました。

写真:静岡銀行 経営管理部 総務管財担当部長 新本部棟建築プロジェクトチーム 統括責任者 中村泰昌 様
静岡銀行 経営管理部
総務管財担当部長
新本部棟建築プロジェクトチーム
統括責任者 中村泰昌 様
写真:静岡銀行 経営管理部 管財グループ グループ長 新本部棟建築プロジェクトチーム 責任者 大石勝也 様
静岡銀行 経営管理部
管財グループ グループ長
新本部棟建築プロジェクトチーム
責任者 大石勝也 様
写真:静岡銀行「しずぎん本部タワー」
静岡銀行「しずぎん本部タワー」