株式会社rtv様
課題
複数番組の同時配信を、高いクオリティでシームレスに行いたい。
解決策
IT/IPプラットフォームKAIROSを活用し、フルIPのリモートサブを構築。各中継現場からの映像を一括で受け、安定したリモートプロダクションを実現。
1台で完結できるオールインワンのシステムでありながら、できないことはないレベルの性能だと感じています。
背景
複数番組の同時配信に対応可能なリモートサブを構築
アメリカンフットボール専門の動画配信サービス「アメフトライブ by rtv」やサッカー、野球、ラクロス、駅伝、ロードレースなど、様々なスポーツ競技のライブ配信事業を行っている株式会社rtv様。学生や社会人リーグを中心に連日数々の競技映像を配信し、多い時で10試合同時配信を行うこともあるといいます。そこで同社では、各現場の中継映像を1か所に集約し、集中管理しながらリモートで制作することでクオリティの維持・向上を実現するシステムを検討。IPスイッチャーを活用した新しい受けサブシステムの導入を決定しました。
導入した理由
フルIPを第一条件に使いやすさと安定性を重視
現場とリモートサブがシームレスにつながるIPスイッチャーを求めてシステム選定を行った結果、IT/IPプラットフォームKAIROSを採用。株式会社rtv代表取締役の須澤壮太様は、「KAIROSはIPで全て完結できることはもちろん、ハードウェアスイッチャーと同レベルの安定性があり、設定や操作も分かりやすいため安心して使用できると感じました。また、多数の機器を組み合わせることなく複数現場の映像・音声を1台のKAIROSで受けることができ、まさに我々のようなライブ配信事業者に適したオールインワンスイッチャーだと思いました」と語ります。
導入後の効果
簡単オペレーションでライブ映像制作を効率化
KAIROSは、映像効果をつくるGUIソフトウェア「Kairos Creator」を使ってPCから直感的に画像合成や各レイヤーのトランジション設定を行うことが可能です。須澤様は、「当社では学生のインターンやフリーランスの外部オペレーターが操作することがありますが、KAIROSはKEYやDSKの概念がないため少し学べばすぐに理解できるほど分かりやすいつくりになっています。また、アメフトの中継では現場のスコアボードを加工してCGに乗せることがありますが、どんな画角でも縦横自由な素材が扱える点は便利ですね。KAIROSによって頭の中の制約がなくなり、できないことはないレベルの加工が可能になりました」と語ります。
マクロ機能を活用し、CMのTAKEをワンボタンで実行
フレキシブルにボタンを割り当てることができるコントロールパネルは、ライブ配信中の運用性を大きく向上しました。須澤様は、「コントロールパネルがフリーアサインな点は非常に便利で、特にマクロ機能は重宝しています。例えば試合のハーフタイムにCMを挟む際、そのCMの素材をマクロに登録しておけば本番では素材を選択してコントロールパネルのボタンをTAKEするだけで配信が可能です。マクロ機能のおかげで誰でも簡単に操作でき、人為的ミスもなくなりました」と語ります。
フリーレイアウトのマルチビューで配信映像を集中管理
位置や表示サイズを自由に選択できるマルチビューワーは複数同時配信を行うrtv様の運用に最も貢献している機能だと須澤様は語ります。「当社ではKAIROSを使って3番組同時オペレーションを行うことがあるため、マルチビューは3番組の中継映像が一括で見えるようオリジナルでレイアウトしました。このマルチビューの柔軟性はKAIROSに触れた誰もが便利だと言いますね」
ライブ配信中のリモートサブの様子。この日は複数の競技場からの映像にテロップ・CM挿入等を行う番組制作が行われた。
rtv様のサブ全景。中央列にコントロールパネルを配置し、その隣と後ろには「Kairos Creator」用のPCを配置。
3番組の映像が一括で確認できるマルチビュー画面。
KAIROSメインフレームが格納されたラック。1Uのコンパクトな筐体でスペースを取らずに設置できると好評。
納入機器
IT/IPプラットフォーム KAIROS
- メインフレーム Kairos Core 100 AT-KC100T ×1
- コントロールパネル Kairos Control AT-KC10C1G ×1
- GUIソフトウェア Kairos Creator AT-SFC10G ×2
- オーディオミキサーオプション AT-SF005G ×1
お客様の声
KAIROSを使ってスポーツ中継の現場改革を目指す
KAIROSの導入により、IPを活用したシームレスなオペレート体制と、1拠点集中管理体制による複数現場の同時進行という、目指していたリモートプロダクションの形を実現することができました。今後は、地方拠点の構築やリモートコメンタリーに加え、機動性や拡張性の利点を活かし、中継車による番組制作以上の品質がエリア関係なく行える体制づくりを目標としています。KAIROSを使ってスポーツ中継の現場改革へ挑戦し、ファンの皆様にもっと競技の魅力を伝えていけたらと思います。
お客様紹介
技術とアイデアでスポーツの魅力を伝える
株式会社rtv様は、2011年12月に立命館大学アメフトチームの試合を配信する学生ベンチャーとして誕生しました。その後、関西学生アメリカンフットボール連盟の公式ライブ配信を開始し、次々と事業を拡大。現在では読売テレビ本社内、朝日新聞東京本社内の2拠点に事務所を構え、連日多くのファンにコンテンツを届けています。
所在地:大阪市中央区城見1-3-50 読売テレビ本社 east base 2F
URL:https://rtv.co.jp/
納入会社紹介
アスヒラク株式会社様
URL:https://asuhirac.jp/
メインフレーム Kairos Core 1000 AT-KC1000T
CPUおよびGPUで映像処理を行い、ME数やKEY数に制約されないマルチレイヤー構成を実現するKAIROSのメインフレーム。
Kairos Creator(GUIソフトウェア、ソフトウェアキー)AT-SFC10G
直感的で使いやすいGUIで、入出力やシーン・レイヤーなどの設定が可能なKAIROS専用GUIソフトウェア。