倉敷市防災危機管理室様
課題
様々な災害関連情報を一元的に把握できるシステムを構築したい。担当者や関係者同士の情報共有を速やかに行い、迅速な対応につなげたい。
解決策
55V型ディスプレイ×8台で構成した大型マルチスクリーンを、防災危機管理室内に設置。
誰もがひと目で、しかも同時に確認できるようになったことで、情報はもちろん、各担当者がその時に抱いている危機感まで共有しやすくなりました。
背景
豪雨災害を機に防災態勢を強化
平成30年7月、梅雨前線の長期停滞による記録的な豪雨が、西日本を中心とする各地に甚大な被害をもたらしました。河川の氾濫や土砂災害などによる人的被害・住家被害件数が特に多かったのが中国地方の岡山県・広島県で、 岡山県内で最も被害の大きかった市が倉敷でした。前例を見ない災害に市民の方々の危機意識も高まるなか、市では地域防災の見直し・強化を計画。防災危機管理室職員の増員をはじめ、災害関連情報を一元的に把握共有するためのシステム導入など、今後へ向けた対策が急ピッチで進められています。
導入した理由
情報把握共有システムの一環として
「倉敷市では今年度、災害対策本部における災害情報の一元管理を行うシステムの整備を目指しており、その一環としてまず大型映像表示装置の導入を検討しました」(松本雄大様)。国土交通省や気象庁が発信する災害関連情報や、市内の河川に設置されたライブカメラ映像など、多種多様な情報の表示を想定され、当社製液晶ディスプレイTH-55LFV8Jによる8面マルチスクリーンシステムを御採用。災害対策本部が置かれる防災危機管理室内に設置されました。
導入後の効果
大画面に一覧表示と拡大表示を同時に表示
「防災危機管理室では常時、気象庁をはじめさまざまなソースからの情報を各担当者がチェックしており、災害の可能性が確認された段階でマルチスクリーンを用いて、まずは部署内での情報共有を始めます」(同 副主任 萩原卓様)。そのため、なるべく多くの情報を一覧表示できることが選定条件のひとつでした。右側の4台は1台ごとに4つの情報を分割表示して計16種類の情報を映し、その中から特に注視したい情報を、左側4台に大きくマルチ表示させています。「この場にいる誰もがひと目で、しかも同時に確認できるようになったことで、情報はもちろん、各担当者がその時に抱いている危機感まで共有しやすくなりました」。
ライブカメラ映像もクリアに表示
また画面の大きさに加え、画質の鮮明さによって生まれている変化もあるとのこと。「たとえば河川の状況については、これまでは職員が現地に足を運んで確認することも多かったのですが、国が設置しているライブカメラ映像の解像度が高く、かなりクリアに表示できるようになったことで、防災危機管理室に居ながらにして河川の変化が把握できるため、より速やかな状況把握・判断も可能になると思います」(萩原様)と、マルチスクリーンによる高画質表示も評価をいただいています。「今後はこちらからもできるかぎり働きかけを行って、提供いただけるカメラ映像をこれまで以上に増やしていくことができればと考えています」。マルチスクリーンの用途としては、そのほかにもテレビ放送のニュース映像の視聴や、県や他の自治体とのテレビ会議なども実施されるため、当社製スピーカーWS-M10-Kも2台導入されました。「これで出力側の機器については機器を揃えることができましたので、今後はより効果的に情報把握共有していくためのシステム構築を進め、もしもの時のための対策・準備を整えていく予定です」(松本様)。
導入システム
- マルチスクリーン対応 液晶ディスプレイ TH-55LFV8J × 8台
- 12cmコーン形スピーカー WS-M10-K × 2台
今後の展望
的確な対応をいち早く行うために
河川の水位や雨量などが警戒すべき水準に達したら自動的にアラートを鳴らし災害対策本部メンバーや防災危機管理室職員に知らせるようにするなど、状況把握・判断のプロセスをさらに効率的に進められる仕組みを取り入れたいと考えています。
お客様紹介
観光から工業まで特色豊かな中核市
岡山県内では岡山市に次ぐ人口を擁する倉敷市は、1967年に児島市・玉島市との合併などにより現在のかたちになりました。観光スポットとして人気の美観地区がある倉敷エリアに本庁、児島・玉島・水島・庄・茶屋町・船穂・真備の各エリアにそれぞれ支所が置かれています。
■ 所在地:岡山県倉敷市西中新田640
■ URL https://www.city.kurashiki.okayama.jp
マルチスクリーン対応 液晶ディスプレイ TH-55LFV8J
マルチ画面をシンプル&シームレスに。
サイネージ、イベント、監視用途に最適です。