神奈川中央交通 株式会社様
日々の暮らしに欠かせない地域の足
東日本最大のバス事業者であり、バス専業では日本一の規模を誇る神奈川中央交通株式会社様。神奈川県内のほぼ全域、さらには東京都の一部まで営業エリアとし、利用客の多い路線には輸送力の大きい連節バス『ツインライナー』を、道幅が狭い地区には中・小型バスを導入するなど、きめ細かな路線網と輸送体系を構築。『神奈中バス』として地域の人々に親しまれています。
導入の経緯
バス運行情報案内表示機として、デジタルサイネージを11台採用
神奈川中央交通様では平成26年2月、多くのバス系統が集中する『町田バスセンター』にバス運行情報案内表示機を2台導入。以降、同社では発着系統の多い鉄道駅やバスターミナルを中心に、国や行政の補助を活用し、自治体と協力して表示機を増設されています。パナソニックでは、平成28年度以降に11台のデジタルサイネージを納入。それまで負担の大きかった設置費用の削減に向けて検討された結果、低コスト化に貢献できる当社のシステムが採用されました。主な映像コンテンツである、バスのリアルタイム運行情報を表示する『神奈中バスロケーション』を各サイネージにネットワーク配信するにあたり、パナソニック独自の配信システム『AcroSign®』が標準仕様で利用できることや、施工まで請け負うトータルソリューションも評価されました。これにより1台あたりのコストが削減され、導入のペースに弾みがついたとのことです。11台の内訳は、屋外用液晶ディスプレイTH-47LFX6NJが6台、屋内用スタンダード液晶ディスプレイTH-55LF80Jが5台。なかでも屋外用に関しては、表示される文字の鮮明さ、屋外環境での堅牢性や防水性を考慮し選定されました。
システムの紹介
リアルタイム運行状況の表示で、バス待ち環境を改善
「バスをご利用のお客様に車両の発着時刻をはじめ、乗場や系統、経由地などをパッと見てお分かりいただける点がデジタルサイネージの利点です。『神奈中バスロケーション』を活用したリアルタイム運行状況、例えば到着予定時刻や遅れ時分といった情報まで提供することにより、バス待ち環境の向上にも役立っています」と、その効果を実感されています。それだけに同社にとって初となるデジタルサイネージの完全屋外設置にあたっては、過酷な環境下を考慮した堅牢性や防水性、継続的に情報提供するための安定性、直射日光の影響を受けにくい高輝度などの条件を検討し、機器を選定されました。
駅構内での情報提供が乗場までのスムーズな移動を可能に
同社では、辻堂駅~湘南ライフタウン・慶応大学間において、輸送力が約2倍の連節バス『ツインライナー』を運行中です。これはCO2排出量削減を目的に、マイカーから公共交通へのシフトを促す、公共交通利用転換事業の一環でもあります。駅構内などに設置されているサイネージは、利用者目線での情報提供を通じてこの事業に貢献しています。バスの利用客がサイネージを見て発着時刻や各乗場を確認している光景が多く見られ、「いずれの表示機にも一定の効果が出ていると感じています」とのこと。『AcroSign®』については配信機能の活用により、コンテンツ入れ替え時の手間が削減。さらに監視機能により、万が一の障害発生時の初動の早さにもつながっており、今後も導入拠点が増加していく中で欠かせない管理システムとなっているとのことです。
今後の展望
緊急情報から観光案内まで、多様な情報発信に
お客様の大切な時間を快適で心地よいものとするにあたり、デジタルサイネージは不可欠です。今後、設置の拡充はもちろん、災害発生時の緊急情報や地域情報との連携なども視野に入れています。観光案内から多言語による各種案内まで、多方面にわたる展開が検討される中、設置エリアの特性に合わせた情報提供を実践していきたいと考えています。