九州旅客鉄道株式会社様
安全とサービスを基盤として九州、日本の元気をつくる
九州旅客鉄道株式会社様は根幹となる鉄道事業をはじめ、37のグループ会社とともに総合的なまちづくり企業グループとして、エリア開発や建設業、マンション事業、ホテル事業、流通・外食事業、農業など、さまざまな事業を展開。その領域を拡大しながら、舞台も九州から日本、アジアへと広がっています。
導入の経緯
お客さまを守るためのホーム安全確認モニターとして
九州旅客鉄道株式会社様では、2015年度の2台を皮切りに、2016年に8台、2017年に14台の屋外用ディスプレイTH-47LFX60Jをホーム安全確認モニターとして導入されました。ワンマン運転の最大車両数を2両から4両まで拡げるにあたり、特に地形状の理由からホームが湾曲し、発車間際のお客さまの安全確認を運転士ひとりで行うのが困難な、日豊本線の『津久見』『延岡』『三股』『霧島神宮』『国分』『鹿児島』の6駅および、宮崎空港線の『宮崎空港駅』に設置されました。屋外用ディスプレイ採用のきっかけは、「従来からホームの安全確認には大判ミラーを活用していましたが、バス停や空港などで活用されているデジタルサイネージを見かけ、日中の陽光のもとでも鮮明に表示され内容がはっきりと伝わるため、当社でも導入を検討しました。鉄道事業としてお客さまの安全確保は最大の義務ですから、ホーム安全確認モニターとして導入するなら視認性の高さが最優先事項だと考えていました」(鉄道事業本部 運輸部企画課 課長代理 金嶽公喜様)。導入にあたり数社の製品を検討されましたが、屋外での映像の鮮明さ発色の良さを評価いただき、TH-47LFX60Jを採用いただきました。
システムの紹介
視認性の高さと設置しやすさが相乗効果に
車両のドア位置が異なるため、2両編成車両では従来通りミラーで、4両編成車両ではディスプレイで確認、と併用している駅もありますが「ミラーとディスプレイの大きさがほぼ同じサイズだったため違和感が少なく、昼夜を問わず映像が鮮明なことから、どちらの場合でもディスプレイだけで間に合いそうだ、と運転士から声が上がっているほど。社内でも非常に好評ですね」。さらに「どの時間帯でも陽光の反射の影響を受けずに確認できるようにしておくため、ミラーの場合、設置位置や角度の調整に数時間を要することもありますが、ディスプレイには細かな調整が要らず、いずれも短時間のセッティングで済みました」と、IPSパネルの視野角の広さ、LEDバックライトが可能にする2000 cd/㎡の輝度による視認性の高さが、設置しやすさにつながったことに驚かれていました。また「TH-47LFX60Jの採用に至ったもうひとつの大きな理由は、ハウジングが不要で本体をそのまま設置できること。そのぶん軽量でかさばらないため設置方法も広がりますし、より大きな画面サイズを選べ、さらに見やすく確かな安全確認が可能になりますからね」と、ご満足いただいています。
屋外用としてふさわしい安心構造
「最初に導入したものは約2年間使用していますが、年に一度の動作確認のほか、定期的に空気中の粉塵や車輪・線路から出る鉄粉を拭き取っている程度で、不具合は起きていません。今後はご提案などもいただきながら、長期使用に向けて備えていきたいですね」と、維持管理についてもご評価をいただきました。
今後の展望
今回のディスプレイ導入を今後の業務環境構築に活かしたい
当社には運転士用や車掌用をはじめ、お客さまの安全確認を目的としたディスプレイは数多くあり、なかにはブラウン管のものや20V型相当の液晶ディスプレイもあります。大型ディスプレイへの置き換えや表示方法による工夫で、省スペース化や省電力化を進めながらより安全な環境を構築していきたいと考えていますので、今後ともご協力願えればと思っています。
納入機器
屋外堅牢液晶ディスプレイ
TH-47LFX60J ×24台
太陽光の下でも見やすい2000 cd/㎡の高輝度パネル
屋外に強い、防塵・防水性能(IP55相当)