北海道エアポート株式会社様 新千歳空港ターミナルビル ポルトムホール
課題
空港から直結した多目的ホール・セミナールームであるがゆえに、相談を受けるイベントやセミナーの規模や内容が様々。その要望に合わせて映像・音響システムを柔軟に活用したい。
解決策
専属のオペレーターによる細かい操作はもちろん、利用者自らタブレット端末を操作して、開催内容や部屋の分け方のパターンなどでプリセットされた設定を呼び出すだけの簡易操作へも対応。
様々な開催内容に対応できる設備が整っていることで、格式高い講演会から結婚式まで、安心してご利用いただけるホールになりました。
背景
事業者の会議や講演会、イベントなど、さまざまな活用に対応
年々、利用客の増加が予想されていた新千歳空港ターミナルビルでは、数年をかけて国際線旅客ターミナルビル施設の再整備が行われ、出発ロビーや到着ロビー、チェックインカウンターをはじめ、様々設備の拡張が行われました。その際、国際線旅客ターミナルビルに直結する場所へ、海外からの参加者が多い会議や催事に適した多目的ホール「新千歳空港ターミナルビル ポルトムホール」が建設されました。事業者の会議や講演会、イベントなど、地域の活性化を目的とした活用が想定されていたため、様々な開催内容に対応可能な多目的施設であることが求められました。そこで状況に合わせてフレキシブルに使用できるパナソニックの映像・音響システムが採用されました。
導入理由
開催内容に合わせて柔軟に設置・設定できるシステムを構築
大規模から小規模、音楽イベントから結婚式・披露宴まで、地域の活性化を目的とした様々な利用が求められる同ホールは、移動観覧席を備えています。内容に合わせて座席が配置・収納されたり、ホール自体を半分に仕切ってそれぞれ別のお客様が使用されたりするなど、使用パターンは様々です。そのため、大型スクリーンに写すプロジェクターの設置や音響システムの音場づくりなど、設備機器もその内容に合わせて柔軟に設置・設定できるシステムをご提案しました。以前から新千歳空港ターミナルビル全体にパナソニックの案内・広告用のデジタルサイネージをはじめとする設備が導入されており、そのシステム構築力が評価されたことも信頼につながって採用が決定。多目的ホール、セミナールームなどの円滑な運用に貢献しています。
導入後の効果
明瞭度の高いアナウンス、豊かな音質による音楽再生を実現
メインホールにはデジタルミキサーWR-DX400 [販売完了](メイン卓)とWR-DX100 [販売完了](サブ卓)、6台のデジタルパワーアンプWP-DM900シリーズなどが採用されました。国際アニメーション映画祭などの大規模イベントでは、メインスピーカーWS-HP400 [販売完了](2台)、サブウーハーWS-HP450 [販売完了](2台)、跳ね返り用スピーカーWS-AR200-K(2台)が設置され、天井埋め込みスピーカーWS-A44(16台)とともに、迫力のある拡声を行います。施工時の音響調整にはRAMSA音響シミュレーションソフトウェア PASD™によるDSP設定や現場解析が行われ、明瞭度の高いアナウンス、豊かな音質による音楽再生を実現しています。
多目的ホールならではの様々な使用へ対応するプロジェクター
メインのプロジェクターには3チップDLP®方式で10,000 lmの高輝度・高画質を実現するPT-RQ13KJが採用され、ホール内が明るい状態でも明瞭に投写。イベントでの映像の表示はもちろん、講演会でのプレゼンテーション資料、さらにはイベント名を物理的な看板で吊り下げずにプロジェクターで常時表示するなど、多目的ホールならではの様々な利用方法へ柔軟に対応しています。また、ホールを分割して使用する際はPT-RZ120JB(超短焦点レンズのET-DLE035を装着)を設置して、投写距離の短い省スペース設置で映像を表示しています。
空港を利用するお客様への情報提供にデジタルサイネージを約100台採用
国内線と国際線の空港内へ案内や広告を表示するデジタルサイネージが合計約100台採用されています。タッチパネル式で絞り込みながら目的のお店やサービスなどを探すことができるディスプレイもあり、空港を利用するお客様への効率的な情報提供で、サービスの向上へ貢献しています。コンテンツの管理はアクロサインを使って一括で行われており、大幅な業務効率化も実現しています。
納入機器
【新千歳空港ターミナルビル ポルトムホール内】
- デジタルミキサー:WR-DX400 [販売完了] ×1台
- デジタルミキサー:WR-DX100 [販売完了] ×3台
- ミキサー操作ユニット:WR-PU100 [販売完了] ×3台
- Danteカード:WR-PC001 [販売完了] ×3台
- デジタルパワーアンプ:WP-DM924 ×2台
- デジタルパワーアンプ:WP-DM912 [販売完了] ×7台
- 38 cm 2ウェイスピーカー:WS-HP400 [販売完了] ×2台
- 30 cm 2ウェイスピーカー:WS-AR200-K×6台
- 20 cm 2ウェイスピーカー:WS-AR-080-K×2台
- 38 cmサブウーハー:WS-HP450 [販売完了] ×2台
- 天井埋込スピーカー:WS-A44×24台
- 1.9 GHz帯デジタルワイヤレスマイクシステム:SR200シリーズ×3式
- 3チップDLPプロジェクター:PT-RQ13KJ×1台
- DLPプロジェクター:PT-RZ120JB×1台
- DLPプロジェクター:PT-RZ660JB×1台
- HDインテグレーテッドカメラ:AW-HE70HK9×4台
- リモートカメラコントローラー:AW-RP50×3台
【新千歳空港ターミナルビル通路内】
- 4K UHD液晶ディスプレイ:TH-55EQ1J×26台
- 4K UHD液晶ディスプレイ:TH-65EQ1J×36台
- フルハイビジョン液晶ディスプレイ:TH-65EF1J×39台
- 4K対応コントローラー(AcroSign):EM-JDSSC5EXA×108台
お客様の声
多目的ホールの特性にあわせた効率的な運用ができています
多目的ホールであるため、お客様自身が映像と音響の操作を希望されることが少なくないのですが、舞台袖や壇上から行える操作端末を設計いただいたことで、とても円滑な進行が可能になっています。また、ホールやセミナールームは、ひとつの会場として使用された翌日は分割して使用されるなど、催し物が終了した後に翌日の会場の準備・セッティングをスピーディに行う必要があるため、音響システムやリモートカメラは特に、あらかじめ使い方にあわせて調整されたプリセットを活用することで、効率的に運営することができ、効果的な演出を少ない労力で行えるシステムになっています。
お客様紹介
新千歳空港ターミナルビルは国内線、国際線が乗り入れ、年間2千万人以上が利用するなど、国内トップクラスの旅客数を誇ります。2019年には海外路線の拡充にともなって増床した国際線旅客ターミナル内に、330席収容の移動観覧席を備えたメインホールなどを備えた新千歳空港ターミナルビル ポルトムホールが新設されるなど、北海道の空の玄関口として常に進化を続けています。